びっくり!親子二代で同じ場所でのプロポーズ!!

私達は静岡と京都で遠距離恋愛をしていました。どんなに会いたいと思っても私達が会えるのは多くて1ヶ月に一度。お互いが行ったり来たりを繰り返していました。全く違う土地に住む私達ですので、言葉も違えば習慣も違います。些細な事でケンカになってしまう事も多々ありました。

 

1ヶ月1回のデートすらできない時もありましたので、普段はLINEでの通話での会話でした。顔も頻繁にはみれないので、どんな表情で話してるのかな?今はどんな服で話してるのかな?と想像をするのもまた楽しかったです。毎回会うのが新鮮で、またお互い家に帰る時はおもわず涙してしまう時もありました。

 

今思うと、いつでも会えるカップルならそこまで感動は無いと思うのです。私は遠距離恋愛をしている状況をプラスに嬉しいことだと考えるようにしました。お互い実家暮らしでしたので、泊まる時はビジネスホテルを予約していました。金額は相当なものになりましたが、ゆっくりゆっくりと愛を育めました。

 

付き合って1年が過ぎた時です。いつものお泊りだと思い京都の良く利用していたビジネスホテルを予約したよと言われました。買い忘れた物があるから先にチェックインしていて欲しいと彼に言われました。

 

すると、入ったホテルにはテーブルの上に2つ折のカードが置いてあり、開いてみると招待状と書いてありホテルのバーの名前と時間が指定してありました。その時間が迫っていたので、バーに行くとカウンターには私の名前が書いてあるケーキと紅茶。

 

バーのマスターが私の名前を確認して、彼からこのケーキを出すように言われていたそうです。その、ケーキは私が大好きで彼に初めて焼いてあげたベークドチーズケーキでした。しばらく待っていると、かれが彼が到着して一枚の手紙をくれました。そこには私の母の名前。締めくくりには父の名前。

 

そう、父が母にあてた手紙です。そんなものをなぜ彼が持っているのか?と思いながら黙って読み進めていくと、私達がよく利用していたビジネスホテルの名前。28年前の父がプロポーズした手紙のようです。なんと、私の父と母は私達が愛を育んできた京都のとあるホテルで結婚の約束を交わしたようです。驚きました。

 

どこからそんな事を知ったのか。すると彼は、私に一枚の手紙をくれました。両親には私が知らない何カ月も前から、連絡をとってプロポーズしたいと思っている事を打ち明け、その際に自分達の話をしてくれたという。彼自身も、驚いたのだが、京都のホテルでプロポーズをしたという話を聞き、私が生まれてきてくれたのは私の両親が結ばれたからだと。私の両親の様に末長くずっと仲のよい夫婦でいたいと思い、私の生まれた原点である、この同じホテルでプロポーズしようと決めたといわれました。

 

 

もちろん、私自身初めての告白でびっくりしました。そして、父がが同じ場所でプロポーズした事。母がこの場所でプロポーズを受け承諾した事。何よりも私の為に父母の思い出も大切にしてくれた彼の気持ちに感動して、涙がでました。

 

28年前母がプロポーズされた場所で私もプロポーズされているのです。なんだか不思議な気持ちになりました。彼の用意してくれたケーキも私が初めて作ったケーキ。どんなに年を取っても初めの初々しい気持ちは忘れずにお互い支えあっていこうという意味でした。

 

 

ベークドチーズケーキを前に、父の手紙と彼の手紙を握りしめ感動の涙が出てきました。普通ならここで指輪が出てくるところでしょう。しかし、私達は遠距離の末結ばれたのですが、共にお金がなく指輪など、とてもかえませんでした。私は彼のプロポーズ全てが指輪よりも何倍も嬉しかったのでそれでいいのです。

 

 

1週間後私の実家と彼の実家に挨拶に行きました。私の実家では父と母は成功して良かったね!とニヤニヤ。自分の両親までもが仕掛け人のようなプロポーズを受けた事、わたしは一生忘れないでしょう。
あれから、3年。息子が今年生まれました。息子の誕生石を入れた指輪を、2人で作りました。